登録理美容師

美容と介護を魅力ある職業にすることが必要
NPO全国介護理美容福祉協会 理事長 山野正義

NPO全国介護理美容福祉協会 理事長 山野正義

日ごろから各地で訪問理美容に携わっている登録美容師のみなさん、本日の集いにご参加くださいまして誠にありがとうございます。
いま「化粧のチカラ」と題したDVDをご覧いただきました。登録理美容師のみなさまはご存知のことと思いますが、美容師をはじめ介護に携わる方々は、すべての人々を美しくしてあげることが使命なのです。私は3年前、介護関係者の集会で講義したことがありますが、最近ますますその思いを強くしています。美容と福祉に携わるみなさんが果たすべき役割が日を追うごとに大切になってきていることを、重ねて強調したいと思います。
かつて「福祉」は、行政によって措置される課題でした。介護保険制度の創設によって、利用者が希望する施設を選択できるようになりましたが、現実にはまだ誰もが自由に希望する施設を選択できるような状況にありません。
一方、美容界においても、美容学校入学者が減少しつつあり、美容という職業に対する魅力が薄れてきています。なぜなのかと原因を考えてみますと、美容という職業に魅力がないと受け止められているのではないでしょうか。冒頭申し上げましたように、美容と福祉は、すべての人間の尊厳を守ることが使命である大切な職業であるはずなのに、です。
一方、最近のデータによれば、高齢者が持っている資産は1000兆円を超えているそうです。従って、高齢者が美しく装って生き生きと生きることに魅力を感じるようになるならば、積極的にお金を使うようになります。1000兆円のうちたった1兆円を美容に投資するようになれば、美容界は言葉は適切でないかもしれませんが「所得倍増」につながっていきます。
こうした構想は決して夢ではありません。美容師のみなさんが、高齢社会の福祉向上の担い手としての自覚をもって、同時に、山野学苑が現在、高齢社会の諸問題を学際的、総合的に研究するジェロントロジーを学ぶならば、その道は必ず開けてくると思います。
日々、各地で訪問理美容に取り組んでいらっしゃる登録理美容師のみなさんが、そうした将来展望をもって、理論と技術をさらに学んで欲しいことを要望しまして、開会挨拶とさせていただきます。

  • 一般社団法人民間活力 開発機構理事長 里敏行

    一般社団法人民間活力
    開発機構理事長 里敏行

  • 一般社団法人民間 活力開発機構事務局長 小清水哲郎

    一般社団法人民間
    活力開発機構事務局長 小清水哲郎

  • 小山町役場地域 コミュニティ室長 勝又徳之

    小山町役場地域
    コミュニティ室長 勝又徳之

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