登録理美容師

学校法人山野学苑公開講座「美容福祉技術講習」をどこで知りましたか？

●西尾栄次さん
（愛知県一宮市で美容サロン「ヘアレスト」を経営するかたわら登録理美容師として訪問美容でも活躍中）
訪問美容に関心を持ってインターネットで調べた結果、八王子市・杉本剛英先生のサロンのホームページで訪問美容が紹介されていて、そこにリンクされた山野美容芸術短期大学をみてこの公開講座を知りました。

●大平千代子さん
（千葉県酒々町で老人福祉施設と在宅の高齢者に訪問美容を専門に活躍中の美容師）
読売新聞に掲載されていた福祉美容師として活躍している久保みち子さんの記事を見て電話して「美容福祉技術講習」を知り、すぐに予約してスタートしました。

どのような動機で講習会を受講しましたか？

●西尾さん
私が長年にわたって担当させていただいているお客様が、ご高齢で美容室にお見えになれなくなったり、「元気なうちはいいけど来られなくなったらどうしよう」と言われたことがありました。
ある時、昔から髪形を大切にしている常連のお客様が入院されました。しばらくの間は病院からお店に来ていただきましたが、病状が悪化してベッドで寝たきりになってしまいました。伸びてぼさぼさになった髪の毛をカットしてほしいと言われましたが、何もすることができませんでした。その後お亡くなりになりましたがお棺に入ったお客様を見て、カットして上げられなかったことが心残りでした。そんな経験から訪問美容を本格的に学ぶために受講したのです。

●大平さん
子育てが一段落したころ、また美容師としての活動を再開したいと思うようになりました。高齢化が進んできましたので、訪問美容が必要になるのではと考えて、四年前にホームヘルパー資格を取得したところ、老人福祉施設に派遣されるようになりました。その派遣先で介護のあと、髪を切ってほしいと頼まれることがよくありました。
在宅の高齢者はきれいになることを望んでいるのですが、美容師さんに来てもらうわけにはいかず困っています。ですから訪問美容は喜ばれる活動だと思います。

今後訪問美容をどのようにしていこうと考えています？

●西尾さん
サロンでのお客様のカルテを作るように、施設・在宅とも個人別「訪問理美容カルテ」を作り、作業場所、介護度、身体の状況、コミュニケーションのレベルなどを記入すると同時に、裏面には注意点等を記入するようにしています。これによってチームで訪問美容をする際に、誰が行ってもほぼ同じように出来るようになります。
NPO全国介護理美容福祉協会には地方での講習会開催や、ネットワークつくりも推進して欲しいと思っています。

●大平さん
施設に行く場合は男性もいますので、理容師さんとチームを組んで行きます。私の経験では、訪問理美容に対する需要は今後も確実に増えていくと思います。美容サロンを持たない私としては、行政機関や地域のケアマネージャーと密接な連絡をとりながら、在宅の方々と施設訪問を両立させて訪問美容を続けたいと思います。

現在どのような方法で訪問美容を行っていますか？

●西尾さん
地元での活動を組織的に行おうと考え、同じ時期に講習を受けて登録理美容師となり美容室を経営している四人でグループを作りました。この四つの美容室で福祉に携わるお客様を中心にお声をかけさせていただいて、訪問美容のお話をしました。その結果、現在は特別養護老人ホーム、グループホームなど三施設で定期的に訪問美容を行っています。
在宅者への訪問美容は、ケアマネージャーに提案・説明する資料を作成しています。さらに各美容室のホームページで紹介し、地元のリンクサイトに「美容」「福祉」のキーワードで検索出来るようにリンクを張っています。さらに地元商工会が発行しているフリーペーパーに掲載させていただく活動をしています。

●大平さん
簡単なチラシを配ることと、あとは口コミです。施設では車椅子着付けも実施しています。

訪問美容に取り組んでみてどのような感想をお持ちですか？

●西尾さん
今までのサロンワークでは味わう事のできない美容に対するやりがいを感じています。サロンワークに加えて訪問美容をマスターしたオンリーワンの美容師を目指したいと考えています。

●大平さん
サロンでの美容との違いを感じています。施設では毎月のようにパーマを希望するお客様もいます。「まだ早いですよ」と言っても、「カットよりパーマの方があなたと長い時間いられるから」とおっしゃるのです。認知症の方でも昔のことは覚えていて、私達と話す事を本当に喜びます。

訪問美容に取り組んでみてどのような感想をお持ちですか？

●西尾さん
今までのサロンワークでは味わう事のできない美容に対するやりがいを感じています。サロンワークに加えて訪問美容をマスターしたオンリーワンの美容師を目指したいと考えています。

●大平さん
サロンでの美容との違いを感じています。施設では毎月のようにパーマを希望するお客様もいます。「まだ早いですよ」と言っても、「カットよりパーマの方があなたと長い時間いられるから」とおっしゃるのです。認知症の方でも昔のことは覚えていて、私達と話す事を本当に喜びます。