登録理美容師

個人での訪問理美容から
チームでを形成しての訪問理美容へ
ヘアーレスト 西尾英次

在宅への訪問理美容をさらに組織化して、
在宅福祉サービスとなる新しい福祉産業を創出するために。


NPO全国介護理美容福祉協会は、2002(平成14)年11月に設立されて以来今日まで、訪問理美容のための研修と訪問理美容の組織化を推進してきました。
訪問先は、1.老人福祉施設 2.在宅の高齢者と障がいのある方―が対象でした。
施設への訪問理美容も大切にすべきですが、ビジネスとして定着させていくためには、在宅の高齢者と障がいのある方への訪問理美容を重視して取り組むべきではないかということが、今回の新しい提案の前提です。
つまり確かな訪問理美容をいただくという質の高い訪問理美容を実現しようとするものです。そのために、何が必要で、どのように組織化すべきかを提案します。

在宅への訪問理美容の現状と問題点

<理美容業界からの問題点>
1.どこに訪問理美容を求める利用者さんがいるかの情報を得ることが困難である
2.理容師法・美容師法に基づく理容室、美容室の設備等の規定は、健常者を対象としているため、高度の理美容技術を持っている理容師・美容師でもそれだけでは訪問理美容は不可能である。
3.消毒方法についても、理容師法・美容師法では、健常者が対象になっていて、在宅での感染予防マニュアルがない。
病院などで行われている感染予防システムでは対応できない。

<介護業界からの問題点>
1.在宅者への訪問理美容をお願いしようとしても、どこに訪問理美容に対応できる理容師・美容師がいるのか、についての情報がない。
2.介助・介護に関する基礎的かつ実践的な知識と技術がないと、安心して訪問理美容を任せることができない。
3.介護保険は利用者の障がいの度合いを、要介護1~要介護5に区分けして、介護サービスの上限を決めているが、訪問理美容サービスは利用者の身体・精神状況等に関係なく一律として考えられている。

「安全で安心できる訪問理美容」のための提案

在宅者への訪問理美容に関する知識と技術を修得して、NPO全国介護理美容を行うために、以下のような組織的な活動を始めることを提案します。
1.理容師・美容師は、訪問理美容に関する知識と技術を修得して、NPO全国介護理美容福祉協会に「登録理美容師」として登録する。
2.地域のケアマネージャーと情報交換して協力する。
ケアマネージャーと協力すれば、訪問理美容を求める利用者の情報を得られることになる。
3.地域のケアマネージャーと連携する。

プライドを持って「質の高い訪問理美容」をめざす

訪問理美容の知識と技術を持った登録理美容師の存在は貴重です。
訪問理美容に関する問題点はまだいくつかありますが、NPOの新たな提案は、まだ緒についたばかりです。
このシステムを有効かつ広範囲の確立させていくためには、今日お集まりの登録理美容師のみなさんのご活躍が何よりも重要です。

訪問理美容料金の指針

介護保険の利用限度額は、障がいの度合いに対応して決められています。
訪問理美容にあたっても障がいの度合いによってサービスの技術的なレベルが異なってきます。
そこで、訪問理美容料金もそれに応じて設定します。
(1)要介護1は、3,760円+1,000円で、4,760円
(2)要介護2は、(1)+500円で、5,200円
(3)要介護3は、(2)+500円で、5,700円
(4)要介護4は、(3)+1,000円で、6,700円
(5)要介護5は、(4)+1,500円で、8,200円
という料金設定試案を制作してみました。
これはあくまでも試案ですので、利用者の経済的な状況に応じて、最終的には、ケアマネージャーと利用者で決めていくことになります。

理美容福祉の必需品
  • すいコ〜ム
  • ハッピーシャンプー